超臨界流体 超臨界二酸化炭素(CO2)利用技術
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超臨界二酸化炭素

   適用分野とプロセス : 微粒子

超臨界流体の溶解度制御性による結晶粒子の新規な単離・精製が可能
結晶粒子の特性をデザインし、制御する事が可能
ガス中、液中と異なる粒子運動挙動を実現する事が可能

 溶媒の組成を変えることなく、圧力と温度の制御のみで溶解度を広範囲にしかも急速に変化させる事が可能で、結晶粒子の形状、サイズ、形態、微量不純物などを制御する事が可能な新規な結晶粒子の形成方法です。
 密閉系で且つシングルステップでの微粒子の生成が可能で、分散性に優れた(含有物の均一性確保)、或いは、マイクロカプセル化などが可能です。
 超臨界流体を利用した微粒子の生成方法としては、以下のものがあります。
 

急速膨張法:RESS(Rapid Expansion of Supercritical Solutions)
SC-CO2に目的物資を溶解、ノズルを介して急速減圧する。有機溶媒を使用しない。CO2は無極性であり、目的物質の溶解度が小さいのが難点

貧溶媒化法:Anti-Solvent
目的物資の溶解している極性有機溶媒にSC-CO2を吹込む事で、極性有機溶媒のもつ溶解力を低下させ、溶質を析出させる方法
GAS (Gas Anti-Solvent) 法、SAS (Supercritical fluid Anti-Solvent) 法:
粒子サイズの制御は貧溶媒化の圧力変化速度による
ASES (Aerosol Solvent Extraction System) 法、SEDS (Solution Enhanced Dispersion by Supercritical Fluids)法:
ミクロン、ナノサイズ粒子を製造する場合に用いられる名称。SC-CO2中に目的物質の溶解した有機溶媒が吹込まれ、基質としての目的物質が微粒子化

ガス飽和・懸濁溶液法: PGSS (Particles from Gas-Saturated Solutions)
SC-CO2を液体としての基質或いは基質が溶解、懸濁している溶媒に供給し、次いでノズルを介して固体微粒子或いは液滴を生成させる

CPF法 (Concentrated Powder Form):
多孔質粉体に急速減圧により生成する微滴(香料・色素等のSCF溶解機能性物資)を吸収させる5μ~2mm粒子に~80%含液の粉体形成が可能
例: 単体粒子(澱粉、珪酸、セルロース、砂糖、乳化剤他)に香料/植物抽出物(パプリカ、ストロベリー、ウコン、セロリ、タイム他)を含浸



ポリスチレン微粒子
 
ポリスチレン微粒子
 
CPF法フロー図


反応晶析  導電性高分子サブミクロン微粒子       from 特開2009-215,424 東京理科大学出願より
ポリ・チオフェン : 導電性微粒子X = S
   超臨界CO2に溶解させた重合開始剤(酸化剤) (Ex:[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン:BTI、M.W.=430.04、C6H5I(OCOF3)2) 中にπ共役二重結合を有するモノマー(Ex:3,4-エチレンジオキシ・チオフェン:EDOT、M.W.=142.17、C6H6O2S、ρ=1.34g/cc@20℃)を導入し、撹拌・混合する事により、重合体(ポリ3,4-エチレンジオキシチオフェン:PEDOT)が得られます。右図に40℃で圧力を変化させた場合の平均一次粒子径を示します。CO2密度が小さくなると、即ち、圧力が低くなると、粒子径が大きくなり、導電率は、約3.3 x 10-2S/cmとの事です。
ポリピロール : 導電性微粒子X = NH
   超臨界CO2に溶解させた重合開始剤/酸化剤 (Ex:[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン:BTI) 中にπ共役二重結合を有するモノマー(Ex:ピロール:Py、M.W.=67.09、C4H5N)を導入し、撹拌・混合する事により、重合体(ポリピロール:PPy)が得られます。右図に40℃で圧力を変化させた場合、20MPaで温度を50℃の平均一次粒子径を示します。ポリ・チオフェンと同様にCO2密度が小さくなると粒子径が大きくなります。酸化剤の濃度で平均粒子径はほとんど影響を受けないが、モノマーのピロール濃度が高くなると平均粒子径は大きくなった、導電率は、約2.1 x 10-1S/cmとの事です。

超臨界CO2中でのサブミクロン微粒子の挙動
   サブμm微粒子の挙動は、水中の微粒子と比較すると、超臨界CO2の密度が小さく、粘度が一桁以上小さいため、流体中の挙動が大きく異なります。右図に、粒子密度が2.5g/mlの時の、各流体中のa) 終末沈降速度、b)ブラウン運動による粒子の運動変位を示します。
 超臨界CO2中の微粒子の運動挙動は、水等の溶媒中よりは、どちらかというと大気中に近く、特にサブμ微粒子以下では、ブラウン運動が活発になります。
空気:大気圧、20℃ → 1.2 kg-Air/m3、0.18 E-6 Pa・s
CO2:15MPa、80℃  → 431 kg-CO2/m3、33 E-6 Pa・s
CO2:25MPa、40℃ → 876 kg-CO2/m3、86 E-6 Pa・s
水  :大気圧、20℃ → 1,000 kg-H2O/m3、1,010 E-6 Pa・s

 また、超臨界CO2中では、界面張力フリー乾燥が可能なため、乾燥時に粒子間で働く界面張力が緩和され、凝集しにくくなります。

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